ロサンゼルスで自分に合ったセラピストを見つけるための完全ガイド
ブログ記事「ロサンゼルスで自分に合ったセラピストを見つけるための完全ガイド」。淡いオレンジの水彩背景にクリーム色。江見美和、カリフォルニア州認定臨床ソーシャルワーカー。 LCSW 26559 miwaemitherapy.com
私のクライアントさんの多くはカウンセリングを始めた方がいいと長い間考えていたと言います。責任のある仕事をして、家族の予定をすべて把握していて、周りから頼りにされている方が多いです。でも心の中にずっと不安を抱えてきました。そしてある日、何かがきっかけになって、「ロサンゼルス セラピスト 日本語」と検索します。
その検索を始めてから、実際にセラピストと話をするまでにはかなりの時間がかかります。途中で諦めて、また一人でなんとかしようと頑張ってしまう方がたくさんいます。セラピスト(カウンセラー)を探し始めてからわたしの多くのクライアントさんにおこったことをお話しします。
なぜセラピーを始めるまでに時間がかかるのか
「ここにたどり着くまでにどのくらい待ちましたか」と聞くと、返ってくる答えはほとんど「かなり長い時間」です。5年から10年。
これはわたしのクライアントさんだけではありません。2005年に発表された研究では、最初に症状が出てから初めて治療をはじめるまでのどのくらい時間がかかるのか調べています。不安症の場合、9年から23年でした。
なぜそれほどの時間がかかるのか。クライアントさんが必ずと言っていいほど口にするのが、この二つです。
「自分の問題を家族以外の人に話してはいけない」
「わたしが抱えている問題は、他の人に比べれば大したことはない」
一つ目は、親から言われてきた言葉です。家族のことは家族の中にとどめておくもの。知らない人に自分の家族のことを話してはいけないと言われて育った方が多いです。
二つ目は、自分の苦しさを他者と比較する考え方です。もっと大変な人がいる。だから自分はまだ大丈夫。そうやって、何年も後回しにしてしまいます。
白人のクライアントさんにとって、カウンセリングに通うことはごく普通のことです。ランチの席で「今日この後カウンセリングなんだ」と普通に話す人がいます。日本人のクライアントさんにとっては、自分の弱さをさらけ出すように感じる人も多いようです。だから一人でなんとかしようとして、どれだけ頑張ってもどうにもならなくなったときに連絡してきます。
一人で頑張っていてもつらさは増すばかりです。それには理由があります。その理由については英語の記事に書きました。
なぜアジア人女性がカウンセリングを始めるまでに時間がかかるのかについては、こちらの記事(英語)で詳しく書いています。
なぜセラピストを探すのは大変なのか
ニューヨークのセラピスト320人に留守番電話のメッセージを残す、2016年に発表された研究があります。一番結果の良かったグループでも、予約が取れたのは10回電話をして3回でした。セラピストの数が桁違いに多いニューヨークで、英語でメッセージを残したにも関わらずです。
日本語で対応できるセラピストとなると、その数はぐっと少なくなります。「日本語」の一言で検索して、出てきた数人に片っ端から連絡したと話してくれるクライアントさんもいます。
たくさんのメッセージを残しても返事がないことがあります。それはあなたのせいではありません。
誰に聞けばいいかわからない
日本人のクライアントさんには、もう一つ別の壁があります。
周りの友達の中で、誰がカウンセリングを受けているのかわからない。そういう話題が普段の会話に出てこないからです。だから「いいセラピスト知らない?」と聞ける相手がいません。口コミというものが、そもそも存在しないのです。
そして、小さい日本人のコミュニティの中で、会社の人や知り合いに、自分がカウンセリングに通っていることを知られてしまうかもしれない。その心配が、探し始める前から足を止めてしまいます。
私たちセラピストには守秘義務があります。クライアントについて誰かと話すことはありません。コミュニティの中で顔を合わせる可能性がある場合は、そのときにお互いどうするかを最初のセッションで決めておくことが多いです。遠慮なく聞いてください。
一つ、カウンセリングを少しでも早く始めるためにできることがあります。メッセージを残すときに、電話に出られる曜日と時間の候補をいくつか伝えてください。そうすると折り返しの電話が早くかかって来る可能性が高まり、セラピーを早く始められます。
アメリカでは誰がカウンセリングをするのか
日本で心の問題の相談というと、精神科医か臨床心理士が浮かぶと思います。アメリカの仕組みは少し違います。
アメリカの精神科医は、薬が必要かどうかを相談して、必要なら処方箋を出すのが仕事です。継続的にカウンセリングを行う精神科医は多くありません。そして、日本の臨床心理士とまったく同じ職種は、アメリカにはありません。
代わりにLCSW、LMFT、LPCC、PsyD、PhDといったアルファベットが並んでいるのをみることが多いかと思います。どれもカリフォルニア州で心理療法を提供できる資格です。それぞれの違いは日本語のFAQ記事にまとめてあります。
ソーシャルワーカーについてよくある誤解
わたしはLCSW、臨床ソーシャルワーカーです。
「ソーシャルワーカーだからカウンセリングはできない」と言われることがあります。医師や他の医療従事者から言われることさえありますが、これは事実ではありません。
ソーシャルワーカーがカウンセリングを提供できるようになるまでの道のりは長いです。修士号に加えて、メンタルヘルスクリニックや病院での2年間のインターンシップ。卒業しただけでは一人でカウンセリングはできません。経験のあるセラピストの指導のもとで3,200時間の臨床経験を積んで、州の試験に合格して、はじめて免許を取ることができます。免許を取ったあとも、2年に一度、36時間以上の研修が義務づけられています。
資格の種類よりも、大学院を出たあとに何をしてきたかの方が大事です。不安症についてどんなトレーニングを受けたのか、セッションで実際に何をするのか、聞いてみてください。
初回のコンサルテーションとは?
ほとんどのセラピストが初回のコンサルテーションを無料で提供しています。わたしの場合は15分です。
そのお電話では、私はカウンセリングは週に1回から始めますとお伝えしています。これはスケジュールの都合ではありません。カウンセリングは時間もお金もかかる投資です。その説明を聞いて、すぐにでも始めたいと言う方。黙ってしまって、自分の課題を乗り越えるのにどのくらいの時間がかかるのかを聞く方もいます。どちらも正しい反応です。
カウンセリングはクライアントさんと一緒に進めるものです。セラピストが答えを渡して終わりでもなく、あとは一人で考えてくださいでもありません。
私のクライアントさんは、最初の電話でカウンセリングをするのならこの人だなと分かったと言う方。「否定的なことを何も言われなかった」。話したその場で何かが変わった、と言った方もいます。電話が鳴る前は緊張していたのに、声を聞いた瞬間に安心した、と言った方もいます。このような感覚がとても大切です。誰にも話したことのないことを、セラピストに話すことになります。最初の電話で自分が抱えている課題を安心して話せる相手かが分かるはずです。
セラピストに電話をする前にどのような質問をしたらいいのか知りたい方は、こちらの日本語の記事に7つの質問をまとめました。
合わないと感じたら、やめていい
日本人のクライアントさんの場合、このセラピストとは合わないなと思ってもそれを切り出すのがとても難しいことが多いです。
多くの日本人の方にとってセラピストは「偉い先生」だからです。言われていることが今の自分の状況とは少しずれている。心から納得できない。それでも、それを言い出せません。そして、何かがずれていると感じる自分の方が悪いのではないかと思ってしまいます。
だから、合わないまま通い続けます。
あるクライアントさんは、離婚を考えていた時期に、前のセラピストにその話をしました。やめておいた方がいい、カリフォルニアで一人で金銭的に自立して生きていく生活していくのは難しいと言われたそうです。彼女は、望んでいたよりも長く結婚生活を続けました。
そのセラピストは、他の方にとっては良いセラピストかもしれません。ただ、この方が抱えていた問題には合いませんでした。あとになってその話をしたとき、彼女は何度も、あのアドバイスは自分に対するアドバイスというよりも、そのセラピストの方自身の心境を反映していたのではないか、という結論に至りました。
セラピストが言ったことの意味がいつもすぐにわかるとは限りません。わかるのは、セッションのあとに自分がどう感じるかです。毎週、セッションが終わるたびに楽にはならず何か心が重くなる。本当の自分を出せてないように感じるなら、それは立ち止まってそのセラピストが自分に本当に合っているのか考える必要があります。
やめること=失礼、ではありません。合わないと伝えても、迷惑にはなりません。良いセラピストなら、クライアントさんが良くなっていかない時はどうしてなのか話をします。それでも良くならない時は、もっと合う人を探すお手伝いをします。それも仕事のうちです。
保険を使ってのカウンセリング
カウンセリングを受けようと思ったとき、まず何をしたらいいのかわからない。と言う話を良く聞きます。
そして多くの方が、保険を使う以外に方法がないと考えます。保険会社のサイトを開くと、deductible、out-of-network、superbill という言葉が並んでいます。日本の国民健康保険とは全く違います。英語は読めても、意味がわからない。自分にOut-of-Networkのベネフィットがあるのかを調べようとしても、どこを見ればいいのかわからない。まるで迷路に入り込んだような感じになって、そこで諦めてしまいます。
そして、保険を使わないカウンセリングは高い、という漠然としたイメージだけが残ります。
順番を変えてみてください。
保険証の裏に電話番号があります。そこにかけて、次の三つだけ聞いてください。英語で聞くのが不安なら、そのまま読み上げて構いません。
・Do I have out-of-network outpatient mental health benefits?
(ネットワーク外のカウンセリングはカバーされますか?)
・What is my deductible, and how much of it have I met?
(deductibleはいくらで、あといくらで保険会社がカバーしてくれるようになりますか)
・After the deductible is met, what percentage do you reimburse per session?
(deductibleを満たしたあと、1回につき何パーセント払い戻されますか)
この質問をすることで、実際に自分がいくら払うことになるのかがわかります。漠然と「高い」ではなく、数字になります。
Superbillは、セラピストが出す明細書のようなものです。セッションのあとに受け取って保険会社に送ると、払い戻してもらえます。
経験のあるセラピストが保険会社と契約していないことには、様々な理由がありますが1番の理由は保険会社からの支払い額が低く、生活していくには一日に7人も8人も診なければならなくなるからです。そのペースでは、いい仕事はできません。
カウンセリングにかかるコストが気になるのはとても良くわかります。ただ、保険が使えるかどうかを最初のフィルターにすると、セラピストとの相性を考える前に大切な選択肢が消えてしまいます。そして、本当にカウンセリングがうまくいくかどうかを決めるのは相性です。保険が使えるからと言って自分と合わないセラピストと長くカウンセリングを続けることは長い目で見るとCopay(自己負担額)を払い、時間をかけて得られるものがないという状況にもなりかねません。
自分と合うセラピストに出会うと何が変わるか
あるクライアントさんは、義理の家族や友人との関係を自分でコントロールしようとするのをやめました。別の方は、友人3人に相談してからでないと決められなかったことを、自分で決められるようになりました。もう一人は、今でも時々、夜中の3時に目が覚めることがあるけれど、それがその方の一日を左右することはなくなりました。睡眠時間が短い日があっても休憩をとりながら仕事をすることができて、子どもたちと遊ぶ時間も取れるようになりました。
眠れない夜があっても以前のように思考の渦に飲み込まれることがなくなりました。
そのことについては、こちらの記事(英語)に書きました。
よくある質問
Q:これはストレスなのか、不安症なのか、どう見分けたらいいですか。
A:ストレスは、原因がなくなれば消えていきます。不安症は、ストレスが消えた後もそのあとも続きます。1ヶ月前に大切な仕事の締め切りにどうにか間に合わせることができたのに、まだ落ち着つかない。何を心配しているのか、自分でも言葉にできない。。言葉になる前に体に出てくることも多く、頭痛や肩こり、あごの食いしばりとして現れることもあります。よくあるパターンの一つについては、こちらの記事(英語)に書きました。
Q: 前にカウンセリングを受けたけれど、効果がありませんでした。
A: わたしのクライアントさんの多くは、以前にカウンセリングを試したことがあります。相性が合わなかったこともあれば、カウンセリングの手法が合わなかったと言う人もいます。新しいセラピストに素直に前回どうしてカウンセリングがうまくいかなかったのか。そしてご自身の状況にどう対応されますかと聞いてみてください。
Q: よくなるまでにはどのくらいの期間かかりますか
A: クライアントさんの目標によります。目標を聞かずにどのくらい時間がかかるかと言う質問には答えることができません。わたしのクライアントさんの多くは、最初の数回で何か変わり始め、6ヶ月から1年ほど続けます。最初の悩みが落ち着くと、他にも課題が自然と出てくることが多いからです。
Q: 英語も話せます。それでも日本語のセラピストの方がいいのでしょうか
英語でセラピーを受けることも可能です。ただ、日本語でしか言葉が出てこないこともあるのではないでしょうか。
「どうしても遠慮してしまう」「相手に悪いなと思ってしまう」。こういう気持ちは、日本語だと自然に出てくることが多いようです。英語にしようとすると、少し違うものになってしまう。遠慮を英語で説明しようとしたことのある方なら、わかると思います。
セッションの中で英語と日本語を両方使う方も多いです。そのとき話しやすい方で話してください。
次のステップ
長い間、いろいろな不調を抱えて、周りに頼ることもなく一人で頑張ってきましたね。
ロサンゼルスで日本語のセラピストを見つけるのには、楽ではありません。それでも、気になるセラピストがいたらメッセージを残し、空いている曜日と時間を伝えてください。最初の人が合わなかったら、次を探してください。
ここまで読んで、これは自分のことだと感じた方へ。15分間の無料相談をしています。うまく言葉にできなくても構いません。詳しくはこちらのページをご覧いただくか、お電話・テキストメッセージで (714) 759-4705 までご連絡ください。
